2017年 05月 01日
N団地_ショッピング広場店舗リノベーション |
その出会いは突然でした。
広場全体の写真。中央はアンケートで何回も出てきた池。左端の店をリノベーションします。 
昔の内部の様子に近い写真中央の薄黄色の壁は改修済。昔はここもアーチの開口でした。
僕らが携わり初めた当時の状態
僕らが携わる前に、すでに他の工事会社の方が入っていて、途中までリノベーションが進んでいる状態でした。そんな状態であったにも関わらず、僕らを計画に引き入れてくれたオーナーの武内さん。ただものではないです。 左奥が厨房部分なのですが、ここはそのまま工事を進めてもらい、それ以外の部分を設計+DIYする事になりました。工事を進めてもらいながら壊す作業と設計が並行する。なかなか無い機会でワクワクです。 打ち合わせを重ね、「開かれたみんなの居場所であり、地域とつながり地域に発信する場所」をつくることをコンセプトになりました。 
広場から連続するカウンターが1階から2階までかけめぐり、 そのカウンターのまわりに人がいる風景が広がるという案です
まずは既存を一部解体し、下地を組み立てていきます。 
カウンター下の収納の骨組み

壁をLGSとベニアで作成していきます

アーチ形状の開口が連続していた以前の空間の特徴を引き継ぎ、 アーチを連続させ、人の居場所になる開口を作ります。
ニッチ空間がどんなものになるか、妄想にふける岩ヶ谷くん。

コンクリートカウンターの配筋を行いました。
型枠を組み 


コンクリート打設。
打設完了し、金コテしごき中 

型枠の脱型。外す瞬間が気持ちいいです。


コンクリートカウンター完成です。
壁と天井の溝を埋めて塗装していきます。 

天井がキツイんです。。。

塗装は小さな子でも出来るところなので、色々な人に手伝ってもらいました。 みんなが「ここ塗ったんだよ!」という記憶を持ってくれるように。
床には武内さんが海外から直輸入してくれた石を張っていきます。
かなり急ぎの工事だったというのと、もともとの床材ががっちり接着したあったのとで、 特殊接着材を用いて既存床に直接石を張っていきます。

壁との取り合いの施工が大変。
先ほど岩ヶ谷くんが妄想していた部分には、モザイクタイルを張っていきます。 
最後に曲面カウンターを施工。 深夜まで泣きそうになりながら取り付け。(いや、泣いたかもしれない。) 

壁に飲み込ませ固定。この後壁を仕上げていきます。 そして塗装を。
朝まで塗り続け、体力完全消失。みんなで広場で寝ました。
そして、ついに。。。完成。



カウンターが人の出入り口を避け棚となり、また降りてきてカウンターに、 そして2階へあがるための階段てすりに。2階では棚とカウンターに。 
外へ伸びるカウンターが、外の人を中に誘います。
1階はカフェ&レストラン&バーとなっています。(日毎、時間毎に出店者が違う面白い運営形態になっています。)休日はイベントスペースとしても利用。二階はこれから徐々に完成させていきます。 
ロゴは岩ヶ谷くんがデザイン。不揃いの個人が寄り集まってひとつの場所をつくる。 という意味が込められています。
N団地の団地再生活動に参加して5年。これまで色々な人と考え試行錯誤してきたことの一端が表現できたように思います。これからこの場所が、地域を明るくしていく発信地になることを強く願っています。
昨年(2016年)の団地フェスティバル-おにぎり屋にしこ-を出店していた時に、にしこの隣で出店していた方々と偶然仲良くなりました。
その方々がショッピング一角のシャッターを開けて、店舗を始める、ついては企画設計をお願いしたいというではありませんか。
岩ヶ谷くんとはいつも、「ショッピング広場の閉まっているシャッターが開いて、人のいる場所にしたいね」という話をしていました。それを念頭に岩ヶ谷くんが、二人でそこのお手伝いをさせてくれないか、と交渉してくれて依頼がきたのです。(企画:岩ヶ谷 設計:福井)






次に壁を張っていきます。



次はRCカウンター作成にとりかかります。
鉄筋を組み、型枠を取り付けます。(専門知識をもとにDIYしています。RC打設も難しいですが、RCの重量に耐えられる型枠つくりも重要であり、難しいです。見よう見まねでの施工は大怪我やRC割れの原因にもなりますのでご注意ください。どうしてもということでしたらかまくらスタジオまでご相談ください。)


























by kskfukui
| 2017-05-01 23:56
| N団地